2025.10.18(土)JACET関西 第2回講演会(オンライン開催)
教材開発研究会担当 JACET関西第2回講演会(オンライン開催)
日時:2025年10月18日(土)15時20分~17時00分
講演会講師:投野由紀夫(東京外国語大学教授)
「私はどのように英語教材を作ってきたか」
Corpus and CEFR approaches toward English teaching materials development
Corpus and CEFR approaches toward English teaching materials development
講演概要
私は 1991年に最初の大学用テキストを出版してから30年以上英語教材を大量に作ってきました。その教材デザインの中核は、コーパス言語学的アプローチで追求した「英語力のコア」の特定と「何をどこまで」という範囲の特定でした。2000年以後はそこに CEFR の視点が加わり、CEFR の枠組の何をどこまで利用するか、そのフレームに英語の言語材料をどう入れるか、といった言語材料精選とレベル記述の研究が中心になりました。それらを支えていたのは語彙習得から推移した一連の学習者コーパス研究の成果でした。この講演では自分の30年の経験を振り返りつつ、英語教材開発の大きな枠組の必要性とそれを支える研究の重要性をご一緒に考えたいと思います。
講師略歴
東京外国語大学大学院教授。専門はコーパス言語学・L2語彙習得・英語辞書学・CEFR利用。ランカスター大学で Ph.D.(言語学)。
コーパスを使った英語学習教材としては、辞書(『エースクラウン英和辞典』、『プログレッシブ英和中辞典』)、単語集(『コーパス』シリーズ、『チャンクで英単語』シリーズ)など40点以上を出版。
NHK『100語でスタート! 英会話』(2003-2006年度)、NHKラジオ『基礎英語3』(2016-2020年度)、NHKテレビ『英会話フィーリングリッシュ』(2023-24年度)などの語学番組で、コーパスくんなどのキャラクターでお茶の間にも人気を博した。CEFRの英語教育への応用研究として CEFR-J プロジェクトも中心的に進め、コーパス利用とCEFRを融合した英語学習フレームを構築中。